紛争解決センター
弁護士会が運営している紛争解決センター (2010年5月現在、全国で30センター〔26弁護士会〕)に設置。「仲裁センター」、「あっせん・仲裁センター」、「示談あっせんセンター」、「紛争解決センター」、「民事紛争処理センター」、「法律相談センター」、「ADRセンター」などと呼ばれています)では、トラブルの相手方とあなたの話をじっくり聞き、証拠を検討した上で、紛争の解決基準を作ります。民事上のトラブルを柔軟な手続により、短期間に、合理的な費用で、公正で満足のいくように解決することがその目的です。
ADRとは? 仲裁とは?
家の貸し借り、土地の境界、商品の欠陥など、身の回りの問題をめぐってトラブルが起きたとしても、お互いの話し合いによりトラブルを解決することが多いでしょう。しかし、トラブルの中にはこじれて深刻な問題となるものもあります。このようなこじれた紛争を解決する代表的な機関には裁判所があります。裁判所は法律にしたがって判断を出しますが、法律の厳格な適用は、当事者の誰もが望まない手続・結果を招くことがあります。ここで出てくるのがADR(Alternative Dispute Resolution――裁判外紛争処理手続)です。ADRは、法律で細かく規定された訴訟手続とは別の視点から紛争に向き合うことで、当事者に納得のいく柔軟な紛争解決を目指します。
弁護士会の紛争解決センターは、形式的にどちらか片方に軍配を上げるものではなく柔軟な解決を目指していますので、まずは話し合いによる解決を探ります。そして、双方が満足できる条件を広い視野と高い見地から探し出すうちに、話し合いがまとまって和解により紛争が解決する事件がかなりの数を占めます。しかし、あなたと相手方との間の話合いがどうしてもまとまらなかったときには仲裁の出番となります。あなたと相手方が仲裁を選ぶと、仲裁人が紛争の解決基準(仲裁判断)を作ることになります。この仲裁判断には、確定した判決と同じ効力が認められており、不満があっても後から裁判で争うことは原則としてできません。また、手続を踏めば(裁判所で執行決定をもらいます)、裁判所でゼロから審理をやり直すことなしに強制執行もできます。
話し合いや仲裁がうまくいくかは、誰が間に入るかによって大きく変わってきます。そこで、弁護士会の紛争解決センターでは、経験10年以上の経験豊かな弁護士や元裁判官、学識経験者などを選び、じっくりと話を聴いてできるかぎり納得のいく解決を提案することを重視します。また、仲裁法が定める狭い意味の仲裁にこだわらないことから、当事者が納得すれば解決できる一部の家事事件も取り扱っています。
より詳しい情報は
「紛争解決センターQ&A」をご覧下さい。
ADRに向いている事件
損害賠償事件、個別労働事件、不動産関係事件、相続・離婚事件などのほか、特に次のような紛争には、紛争解決センターの利用は適していると考えられます。
- 日常生活で身近な少額の事件
- 秘密保持が必要な事件(例えば、個人のプライバシーに関係する事件、知的財産権、ノウハウに関する紛争など企業秘密に関係する事件)
- 技術的・専門分野に関係する事件(例えば、PL事件や建築紛争)
- 訴訟には向かないが、話し合いにより妥当な解決を図りたい事件(例えば、請求権がないか請求権を構成しにくい事件、立証が極めて困難な事件など)
- 今は感情的に対立しているが、将来は円満な関係を取り戻したい事件(例えば、家族・親族・近隣間の事件)
全国の「紛争解決センター」一覧
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