法廷用語の日常語化に関するプロジェクトチーム
法廷で使われていることばはわかりにくい。
これは、法廷を傍聴した市民のみなさんから必ず寄せられる声です。
これは、法廷を傍聴した市民のみなさんから必ず寄せられる声です。
これでは、市民のみなさんが裁判員として参加しても、その役割を 十分果たすことができません!
これまで法律家だけが使ってきたことば、法廷でしか使われないことばを見直し、市民のみなさんが安心して参加できる法廷を作ろう。
それを目指して、「法廷用語の日常語化に関するプロジェクトチーム」は、2009年5月の制度のスタートに間に合うよう、法律用語の検討を重ねました。

2004年8月の設置以来、2007年12月まで計37回の会議を開催し、中間報告、最終報告を出して活動を終えました。
委員のご紹介 「私たちが取り組んでいます!」
法廷で使われていることばはわかりにくい。
2007年12月19日、プロジェクトチームは最終報告書をまとめました。

プロジェクトチームでは、2005年11月14日にも中間報告書を公表していますが、最終報告書では、中間報告書の用語も含めて再構成をし、合計61語の検討結果を発表いたしました。

裁判員裁判に関わる市民の方や法律家の皆様の刺激のひとつとなって、より分かりやすく正確な法廷用語が紡ぎ出されるきっかけになればと思います。

なお、2008年4月に三省堂より、本報告書を収めた2種類の書籍(法律家向け、一般向け)が刊行されています。
(法律家向け)
「裁判員時代の法廷用語」
4月7日刊行
三省堂 
2,100円 A5判 224頁 
978-4-385-36367-7
詳細はこちら
 
(一般向け)
「やさしく読み解く 裁判員のための法廷用語ハンドブック」
4月30日刊行
三省堂 
1,260円 B6変型判 160頁
978-4-385-36369-1
詳細はこちら
 
法廷で使われていることばはわかりにくい。
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表紙・はじめに・目次 (PDF形式40KB)
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第1 刑事裁判の基礎知識 (PDF形式2770KB)
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第2 1)冒頭手続 (PDF形式42KB)
  公判期日・起訴・起訴状・公訴事実・黙秘権
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第2 2)証拠調べ手続き (PDF形式70KB)
  冒頭陳述・証拠・実況見分・実況見分調書・検証・検証調書・検察官調書(検面調書)・特信情況(特信性)・員面調書・
証拠能力・違法収集証拠・違法収集証拠排除の法則・自白・自白の任意性・伝聞法則・伝聞証拠・伝聞供述・弾劾証拠・
合意書面
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第2 3)論告・求刑・弁論 (PDF形式27KB)
  論告・求刑・弁論
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第2 4)評議 (PDF形式61KB)
  合理的な疑問(合理的な疑い)・刑の量定・刑の減軽・情状・情状酌量・勾留・未決拘留日数の算入・累犯・前科・前歴
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第2 5)共犯 (PDF形式36KB)
  共同正犯・共謀共同正犯・教唆犯・従犯
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第2 6)犯罪の成立にかかわる用語 (PDF形式57KB)
  故意・確定的故意(殺意)・未必の故意(殺意)・認識ある過失・正当防衛・過剰防衛・緊急避難・過剰避難・責任能力・心神喪失・心神耗弱・既遂・未遂・中止未遂(中止犯)
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第2 7)裁判員裁判が行われる犯罪 (PDF形式40KB)
  現住建造物・非現住建造物・焼損・略取・誘拐・犯行を抑圧する
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第3 資料編 (PDF形式106KB)
中間報告書はこちら
議事概要はこちら
(このプロジェクトの検討経過についての論文)
「裁判員を法廷に迎えるために・・・日本弁護士連合会『法廷用語の日常語化プロジェクトチーム』の成立・検討過程」執筆:酒井幸
裁判員制度と法心理学 「裁判員制度と法心理学」109頁から
制作:至文堂 出版:ぎょうせい
2800円 A5判 244頁
978-4324087213
 
(PTメンバーによる関連著作)
大河原眞美「市民から見た裁判員裁判」
市民から見た裁判員裁判 明石書店 
2,800円 B6変型判 A5版 174頁
978-4-385-36369-1
 
委員のご紹介 私たちが取り組んでいます!
座長
酒井 幸(東京弁護士会)
経歴
2002年6月から2年間、日本弁護士連合会事務次長として、会務の運営や司法制度改革に関わった。この間新設された広報次長を兼任、日弁連のスポークスパーソンとして毎週定例記者会見を行い、わかりやすく書くこと、話すことへの関心がより深まった。退任後、日弁連裁判員制度実施本部の副本部長に就任、会員向けの研修や広報を担当し、この制度の順調なスタートを目指して活動している。
 
 
 
副座長
幸田 儔朗
(財)NHK放送研修センター日本語センター部長・エグゼクティブアナウンサー
経歴
昭和44年 NHKにアナウンサーとして入局、盛岡局初任。東京、名古屋、広島、甲府、大津に勤務。この間に、記者職、ディレクターも担務。主な担当番組は「ニュースワイド」「ラジオジャーナル」「イブニングネットワーク」等。最終の担務は考査室主幹。
平成13年NHK-CTI日本語センターに転籍。職員研修、外部一般研修など人材育成に携わり、現在に至る。
 
 
 
外部学識委員(50音順)
大河原 眞美
高崎経済大学教授、法言語学
著書
裁判からみたアメリカ社会
Legal Japanese
法言語学の胎動
ひとこと
専門は、法言語学です。裁判に関心があったので、アーミッシュという馬車に乗って電気を使わないアメリカのマイノリティーの裁判の研究をしていました。裁判における「言葉」の重要性を再認識し、今は、法言語学という、司法で使用される言語の構造や使用に関する研究を行っています。裁判で使用される言葉には専門的な法律用語のほかに単に古めかしい言葉もあり、それぞれに由来と理由があります。裁判員制度の導入は、裁判における言葉を、普通の市民の目線から考える好機だと考えております。
 
後藤 昭
一橋大学法科大学院長、刑事法
著書
わたしたちと裁判
捜査法の論理
刑事法演習(共著)
ひとこと
1950年生まれ。一橋大学大学院法学研究科教授。「子どものために司法制度を解説する本を書いた経験から、法律家が専門用語の世界に逃げ込まないことが大切だと考えています。とくに裁判員制度という場面で、法律家が専門家でない人々と正確な情報を共有する方法を考えたいと思います。」
 
杉戸 清樹
国立国語研究所所長
著書
社会言語学
日本語表現
企業の中の敬語
学校の中の敬語
ひとこと
現代日本語の研究機関である国立国語研究所で、敬語や方言の実態調査など国民の言語生活の研究を約30年間担当してきました。それを基盤分野として、現在は、外国人への日本語教育に関する研究や事業に携わっています。言葉を実際に使う言語行動や言語生活に広く関心をもっています。
 
田中 牧郎
国立国語研究所主任研究員、
日本語学(語彙論・日本語史)
ひとこと
日本語学の分野で、おもに言葉の意味と言葉の歴史について、研究しています。現在、国立国語研究所で取り組んでいる、分かりにくい外来語を分かりやすくするための言葉づかいの工夫のプロジェクトにも参画しています。分かりにくくても大事なことは、相手や場面に応じた言葉づかいを工夫することで、確実に伝え合える道がひらけてくるのではないでしょうか。
 
藤田 政博
政策研究大学院大学助教授、社会心理学
経歴
政策研究大学院大学助教授。専攻は、社会心理学・法社会学・法心理学。日本心理学会、日本社会心理学会、日本法社会学会、法と心理学会などの会員。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科修士課程、北海道大学大学院文学研究科修士課程、東京大学大学院博士課程・日本学術振興会特別研究員(DC1)などを経て現職。社会心理学および認知心理学を、法の領域に応用することに関心を持つ。現在は、司法が抱える課題の解決に心理学の手法によって貢献することを目指している。テーマとして、裁判員制度、法律用語の理解、目撃証言などを扱っている。最近の既発表論文に、藤田政博 (2004) 「模擬裁判評議の経験が裁判員制度に対する評価に及ぼす影響―集団主義的傾向・社会的勢力認知との関連で―」法と心理 3巻1号68-80頁など。
 
箕輪 幸人
フジテレビ報道局解説委員
ひとこと
裁判所の敷居は高い。素人を寄せ付けない排他性と言っても良い。その理由の一つに、専門家の間でしか通用しない言葉や難解な法律用語がある。初めて法廷取材をした時、何が行われているのか理解できない間に、どんどん進行していたという苦い思い出がある。一般の人でもわかりやすい法廷であること、それは裁判員制度だけの課題ではない。
 
弁護士委員(50音順)
荒木 理江 (東京弁護士会)
池永 知樹 (埼玉弁護士会)
鍛治 伸明 (埼玉弁護士会)
工藤 美香 (東京弁護士会)
四宮 啓 (東京弁護士会)
高野 隆 (東京弁護士会)
西村 健 (大阪弁護士会)