憲法をめぐる問題(憲法委員会)
活動の概要
日弁連は、憲法委員会を設置し、日本国憲法が定める国民主権・平和主義・基本的人権の尊重という基本理念を実現するため、憲法問題全般にわたって調査・研究をすすめ、シンポジウム開催をはじめとする啓発活動や、立法を含む具体的な問題解決の方策を提言するなどの諸活動を行っています。
最近の取り組み
第51回人権擁護大会第1分科会シンポジウム「憲法改正問題と人権・平和のゆくえ」の開催(2008年10月2日)、「平和的生存権および日本国憲法9条の今日的意義を確認する宣言」の採択(2008年10月3日)
第51回人権擁護大会において、第1分科会シンポジウム「憲法改正問題と人権・平和のゆくえ」を開催しました。シンポジウムでは、実行委員による基調報告・谷山博史氏(日本国際ボランティアセンター代表理事)の記念講演、ビデオレターの放映や登壇発言、浅井基文氏(広島市立大学広島平和研究所長)、坂元一哉氏(大阪大学大学院教授)、半田滋氏(東京新聞編集委員)をパネリストとするバネルディスカッションを行い、第48回人権擁護大会第1分科会シンポジウム「憲法は、何のために、誰のためにあるのか」(同大会「
立憲主義の堅持と日本国憲法の基本原理の尊重を求める宣言」(2005年11月11日))では、十分な議論が尽くせなかった9条改憲論の持つ問題性をさらに検証しました。
このシンポジウムを受けて、「
平和的生存権および日本国憲法9条の今日的意義を確認する宣言」を採択しました。
第53回人権擁護大会「今こそ核兵器の廃絶を求める宣言」の採択(2010年10月8日)
1950年の第1回定期総会における「平和宣言」にはじまり、世界の恒久平和と人権の擁護・核兵器の廃絶に向けて、宣言・決議を重ねてきました。そして今般の核兵器廃絶に向けた国際的な世論の高まりをうけ、日本政府に対し、非核三原則の法制化や北東アジアを非核地帯にする努力などを求める「
今こそ核兵器の廃絶を求める宣言」を、第53回人権擁護大会(於:盛岡)で採択し、外務省などの関係機関に提出しました。
憲法改正手続法の見直しを求める取り組み
憲法改正手続法が2007年5月14日に成立し、日弁連は直ちに同法の抜本的見直しを求める会長声明を公表したほか、その見直しを求める以下の意見書を取りまとめ、各政党等に提出しました。
憲法改正手続法に関する与党案・民主党案に関する意見書(憲法改正の発議のための国会法の一部改正について)(2006年12月1日)
憲法改正手続法の成立についての会長声明(2007年5月14日)
憲法改正手続に関する与党案・民主党案に関する意見書(2006年8月22日)
憲法改正手続法の見直しを求める意見書(2009年11月18日)
憲法改正手続法の施行延期を求める会長声明(2010年4月14日)
シンポジウムの開催
「『核兵器のない世界』を目指すシンポジウム-核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議の成果と私たちの課題-」(2010年6月14日開催)
2009年4月のオバマ米国大統領によるプラハ演説や、NPT再検討会議の開催等の核兵器廃絶に向けた国際的な世論の高まりをうけ、「核兵器のない世界」をどう実現するかを探求しようと、シンポジウムを開催しました。
[内容]
- 基調講演 「核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議の到達点と核兵器禁止条約(NWC)」
- 講師 山田寿則氏(明治大学法学部講師、(財)政治経済研究所憲法研究室研究員)
- パネルディスカッション
- 被爆者の立場から/田中熙巳氏(日本原水爆被害者団体協議会事務局長)
- 日本政府の立場から/鈴木秀雄氏(外務省軍縮不拡散・科学部軍備管理軍縮課長)
- 国際運動の立場から/梅林宏道氏(NPO法人ピースデポ特別顧問、核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)東アジアコーディネーター)
- 国際法学者の立場から/山田寿則氏
- コーディネーター/成見暁子(憲法委員会幹事)
研修会の開催
次のとおり、委員会開催日に講師を招いての研修会を開催しました。
1 「憲法改正をめぐる情勢と弁護士会に期待されるもの」
水島朝穂氏(早稲田大学法学部教授)
2 「日米同盟と日本の安全保障」
孫崎 享氏(元外務省国際情報局長、元防衛大学教授)
3 「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会報告書の内容と議論の経過」
岩間陽子氏(新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会委員、政策研究大学院大学教授)
4 「憲法の観点からみた新防衛大綱の問題点」
青井未帆氏(成城大学法学部准教授)
プロジェクトチームの設置
委員会の取り組みを活発に行うため、次のプロジェクトチーム(PT)を設置し、関連テーマごとに活動を行っています。
1 講演会実行PT
2 憲法改正手続法PT
3 市民向け広報PT
4 安全保障問題PT
5 核兵器廃絶問題PT
憲法リレートーク
日弁連の機関誌である「自由と正義」に、「憲法リレートーク」の連載を行って、全国の弁護士会の取り組み等を紹介しています。
2011年4月以降の連載は次のとおりです。
1 第23回(2011年4月号)
「日米同盟と日本の安保条約」
孫崎 享氏(元外務省国際情報局長、元防衛大学教授)
2 第24回(2011年5月号)
「新防衛計画大綱と憲法9条」
井上 正信会員(広島弁護士会)