中国の弁護士の一斉連行を憂慮し、弁護士の職務活動の保障等を求める会長声明

 

 

中国において本年7月9日以降、人権活動に携わる多数の弁護士らが一斉に連行され、その数は一時的な連行・拘束も含めて200人以上に及ぶとも報道されている。今回の一斉連行は、報道によれば、弁護士の職務や活動を問題にしてなされたとのことである。


1990年に第8回国連犯罪防止刑事司法会議が採択した「法律家の役割に関する基本原則」は、「法律家は、裁判所、法廷その他の法的・行政上の機関において、書面や口頭の主張または専門的外観において善意でなされた関連する発言について、民事及び刑事上の免責を享受するものとされる」(20条)とし、また、法律家の表現の自由をはじめとした諸権利を確認した上で、「法律家が適法な行動や適法な組織に参加したことの故をもって、彼/彼女らの弁護士としての活動が制限されることがあってはならない」(23条)と述べて、法律家の職務及び表現活動を保障している。上記弁護士がその職務活動及び表現活動を理由に捜査を受け、勾留されているとすれば、上記の基本原則に明白に違反するものである。


日本弁護士連合会は、今回の中国の弁護士らの一斉連行の報道に接し、深く憂慮する。弁護士の独立は、弁護士が法の支配を促進する職責を全うするために重要なものである。当連合会は、上記基本原則に照らし、弁護士の職務活動及び表現の自由が保障されるべきであり、これに対する不当な制約がなされてはならないことを強く訴える。

 

 

2015年(平成27年)7月24日

        日本弁護士連合会

       会長 村 越   進