憲法記念日を迎えるに当たっての会長談話

 

本日、日本国憲法が施行されてから68回目の憲法記念日を迎えた。


日本国憲法は、基本的人権の保障、恒久平和主義、国民主権を基本原理とし、立憲主義の下、全ての国家機関が憲法に拘束されるとすることで、国家権力の濫用から個人の尊厳と人権を守るものである。


ところが、政府は、昨年7月に集団的自衛権の行使等を容認する閣議決定を行い、それに基づき、本年4月27日には日米防衛協力のための指針を見直し、今月中旬にも安全保障法制関連法案を国会に提出しようとしている。閣議決定や上記指針の見直し、安全保障法制関連法案は、政府が、憲法改正手続によらずして、日本国憲法前文及び第9条を実質的に改変するものであり、立憲主義及び恒久平和主義に反している。


また、国政の在り方を最終的に決定する権威及び権力は国民に存するという国民主権の下では、国民が国政に関する情報を十分に入手できることにより、民意が国政に適正に反映されることが必要である。しかるに、現在、特定秘密保護法の制定により国民の知る権利が脅かされ、一票の格差が放置されることにより民意の適正な反映が妨げられている。これらは、国民主権と政府に対する国民の民主的統制を弱めるものである。


憲法記念日を迎えるに当たり、今、改めて日本国憲法が定める基本的人権の保障、恒久平和主義、国民主権という基本原理と立憲主義の大切さを確認することが重要である。


当連合会は、日本国憲法の定める基本原理と立憲主義を堅持するため、国民と共に全力を尽くすことを誓うものである。

 



 2015年(平成27年)5月3日

             日本弁護士連合会
           会長 村 越   進