「適切かつ公平な証拠収集手続の実現」に関する意見書

 

 

2017年3月16日
日本弁護士連合会

 

 

 

本意見書について

政府の知的財産戦略本部内の検証・評価・企画委員会に設置された知財紛争処理システム検討委員会が取りまとめた報告書「知財紛争処理システムの機能強化に向けた方向性について」(2016年3月)において、知財紛争における証拠収集の在り方等に関する課題・方向性が整理されました。また、同本部が取りまとめた「知的財産推進計画2016」では、「適正かつ公平な証拠収集手続の実現」等の短期に取組が必要な施策については、2016年度中に法制度の在り方に関する「一定の結論」を得ることとされました。

 

以上を受けて、特許庁・産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会では、「知的財産推進計画2016」で定められた事項について審議が行われています。

 

この度、同小委員会における審議結果を報告書として取りまとめるに当たり、報告書「我が国の知財紛争処理システムの機能強化に向けて(案)」に対する意見公募が行われました。

 

日本弁護士連合会は2017年3月16日付けでこれに対する意見書を取りまとめ、同日付けで特許庁に提出しました。

 

本意見書の趣旨

1 「公正・中立な第三者の技術専門家に秘密保持義務を課した上で、提訴後の証拠収集手続に関与できるようにする制度の導入」について、基本的に賛成する。

 

2 「書類提出命令・検証物提示命令の要件である書類・検証物の提出の必要性を判断するためにインカメラ手続を利用することができるようにする制度の導入」について、賛成する。

 

3 「具体的態様の明示義務が十分に履行されなかった場合に書類提出命令が発令されやすくする方策」については、その発令要件の緩和を検討すべきである。

 

4 「現行の書類提出命令を発令しやすくするよう、同命令と秘密保持命令を組み合わせて発令できるようにする方策」について、現時点で導入しない方向性に特段異論はないが、秘密保持命令の発令に時間がかかることによりインカメラ手続の運用に支障が生じないか注視すべきである。

 

5 公正・中立な第三者が被疑侵害者に対して査察を行う制度(提訴後査察制度)については、他の方策の導入後の運用状況を調査して、必要ならば更なる検討を行うべきである。

 

(※本文はPDFファイルをご覧ください)